Googleにとってのクラウド戦略についてのミーティングを法人向けサービス(Enterprise Marketing)のDirectorらと持ちました。新聞でも法人されているように、すでに消費者向けに提供しているAppsをPrivateとPublicの両方のクラウドで展開可能な彼らの今後のビジネス展望を聞きました。インフラでは独自で海底ケーブルを敷く計画もあり、ますます本腰を入れてこの市場に進出してゆく意気込みは十二分に感じ取れましたが、反面、日本では、相変わらずSIerという日本固有の商流の中に位置する業態によりそれなりの抵抗を受ける可能性を示唆していました。やはり一番の“アキレス腱”はサーバをアメリカにのみ置き、そこで集中処理するため、個人情報保護の観点から結果的に機密情報を国外に出すこととなり、それに対する懸念は払拭できていない点。この部分をどう対処してゆくのか見モノでもあります。 個人的にはtalkのサービスにはグループウェアとしての可能性、waveにはプライベートユースとしての可能性をも感じているのですが、半年後、1年後が楽しみです。
先日ブランドの認知度、購入意欲、およびイメージが非常に高まったという只今、視聴回数は何と 4500 万回を超え「最も視聴回数の多いオンライン広告」としてギネス世界記録に認定されたと話題になっているエビアンの動画広告「Roller Baby」。
No, It's Not Mime Disease, It's Brand Interaction
<『Printers Circle』(JAGAT/日本印刷技術協会) 1月号 への寄稿分>
昨年末の話。毎年、販売枚数低下に苦しんでいた(官製)年賀はがきだがディズニーの年賀はがきを作ったら10月に早々と売り切れた。日本人にはあの長過ぎてなかなか馴染めないアメリカの大統領選では、オバマ圧勝を告げた号外を歴史的な出来事を記念にと買占める黒人により完売したというニュースもあった。正月には年に一度しか参拝しない神社の前の露店では、相変わらず高島易断の暦も隠れたベストセラーとなっている。筆者の勤める会社で版権管理をしている遊戯王カードも海を越えた韓国では現在でも出せば出すだけ売れまくっている。
一方、広告業界では、ネット広告費が雑誌を抜き、次のターゲットは新聞だとか、雑誌の休刊が相次ぎ各社WEB事業へ参入し次世代ビジネスを模索中だとか、量販店のチラシも電子化だとか所謂“紙離れ”を悲観する話題ばかり。
しかし、ネットだ地デジだと業界が騒いでいる中、家ではテレビ、PCがあり屋外ではデジタルサイネージ、携帯、ゲーム機、そしてシネコンといったあらゆる情報コンテンツを様々なデジタル端末(マルチウィンドウ)で摂取する1990年以降に生まれた世代「デジタルネイティブ」がいる。消費の主役に躍り出てきている彼らには紙はどう映っているのだろうか。確かに彼らの生活においても“紙離れ”は進行している。とは言え、駅ではフリーペーパーを手に取り、古本屋ではコミックやゲーム攻略本に目を通す。我々の危惧などそ知らぬ顔、まったく関係ない話なのであろう。既に、彼らは必要に応じてデジタルとアナログを使い分けられる素養を持っているわけで、こうした現象は社会的なニーズとして波及している。
別に彼らに限った話でもない。事実、企業ではこのところの不況でさらなる経費の節減を強いられ、(エセ)エコブームも手伝って、ペーパーレス化が叫ばれているさなか、相変わらず文具通販業界ではコピー(PPC)用紙の需要は高い。古紙パルプを配合し、環境への配慮はしているものの、Webサイトでも、(特にニュースサイトでは)、記事ごとに印刷が可能なアイコン(ボタン)があり、必要なものだけ出力が可能な機能を実装するところが増加中だ。家庭では高機能で安価なカラーコピー機がシェアを伸ばしている。
雑誌もすべて下降気味ではない。例えば昨年11月に発刊し部数を伸ばしている楽天の育児誌とグルメ誌がある。ともに紙媒体から新規顧客をネットに誘導するのが狙いだ。
また、『百楽』という雑誌をご存知だろうか。富裕層に人気の雑誌だ。同ターゲットのSNSとのクロスメディア展開では、高い広告効果を示す。注目すべきはこの経営母体は、出版社ではないことだ。シニア世代の各種セミナー及びシンポジウム、人材派遣事業、不動産賃貸業を営んでいる。キーワードは、『マーケットインサイト』。
要は自らの保身を優先せず、顧客のニーズをいかに経営に注入するかではないだろうか。出版社の大半がこのご時世に記事や画像等の二次利用における著作権保護にこだわり、新聞は今後予想される道州制によるテリトリー死守に躍起になっていては先は暗い。これまでの旧態依然とした“古い市場意識”“固定化された事業方式”では当然、生きてはいけない。
新たなビジネスモデルを生むためにも、まずはその源となる会社モデル(組織体系)から革新が必要な企業も多い。今言えることは、確実に“生存領域”があること。そしてやり方によっては拡大すること。今号でこの連載も最後になるが、ぜひ、読者の皆さんへエールを送りつつ、奮起に期待して結びとさせていただく。
永い間、ご拝読、多謝!
米グーグルは2008年9月30日(米国時間)、創立10周年を記念して「2001 Google search」と呼ばれるWebサイトを、10月末までの期間限定で開設したこ。約7年前の2001年1月時点のインデックス情報に基づいた検索が可能。
検索ページは2001年時点のデザインになっている。検索結果一覧にはインターネットアーカイブ(View old version on the Internet Archive)へのリンクが用意されており、そこに当時のページが保存されていれば、当時の状態のまま表示することも可能。2001年にタイムスリップしたかのごとくWebサーフィンを楽しめる。「YouTube」と入力しても検索結果は1件も見つからないし、「iPhone」「iPod」などの単語では現在とは違った対象がヒットする。
1998年の状態を復活させなかった理由について、同社は「2000年までのデータに技術的な問題があっため」としている。最も状態が良い2001年1月のデータを採用した。なお、同社は合わせて、創業10周年の歴史を振り返るページも用意している。
以前携わった企業サイトが色々見れて、大変懐かしい!なんとなく秋っぽい企画だ。
インターネットをひと昔前では「第5のメディア」とか「ニューメディア」と呼ばれる方も多かったが、ご承知のとおり、企業のポータルサイトで商品・サービス情報を探したり、ポータルサイトやテレビや雑誌のサイトを徘徊するといった「メディア」としての接触だけでの利用にとどまっていない現状を踏まえ、今ではむしろ「生活の一部」と捉えるほうが正しいという認識が高まっている。
表のデータをご覧いただきたい。2002年と2007年の一般生活者の平均消費時間を比べると全体的な数値として1日のメディア接触時間は21分増加しているように見える。お察しのとおりマス媒体のうち、テレビのみ11分と大幅にスコアを落としている。反対に20分増加しているのがWebおよびメール、続いてPC利用による仕事やゲームが14分増えている。合わせると34分も伸びたことが分かる。特にM1(男性の20~34歳まで)、M2層(男性の35~49歳まで)に限っては既にテレビを抜いてしまったかのようだ。
ブログやSNSなどのいわゆるCGM(Consumer Generated Media)の成長によって、6月の毎日新聞WaiWai事件のように、巷(ちまた)の話題もCGMを起点としテレビ、雑誌などで拡散するような傾向が増えてきた。確かにこう見ると「インターネット=メディア」として捉えられがちだが、このデータはあくまで「消費時間」であり、これがメディア接触時間であるという方程式を勝手に作ってしまったがための誤解が生じている。もうお分かりの方もいらっしゃると思うが、「インターネット=メディア」と解釈するのなら、この「消費時間」にはメールの利用時間が含まれていること自体がおかしいわけで、これは省く必要がある。
がしかし、近い将来、NGN(Next Generated=Network)やユビキタス化による情報家電が生活の大半を占めるようになると、これまでメディアとは程遠かった冷蔵庫や電子レンジさえもネット接続して、レシピ検索やカロリー計算ができるようになる。もしかしたら、毎朝顔を洗って歯を磨いている洗面台やドレッサーで化粧をしながらメールチェックや、VOD(Video=On=Demand)で昨晩見られなかった番組を観ることも可能になる。これら生活の1シーン1シーンでの接触が可能になると、双方向コミュニケーションだって成立するようになるかもしれない。つまり、数字だけが先行している現状が、近い将来、具現化するわけだ。その際のデバイスは当然、多岐にわたるわけだから、クリエイティブも大変だ。
英語では「メディア」の単数形を「メディアム(Medium)」という。メディアムには手段、方法という意味があり、広告主には、PCや携帯向け企画だけでなく、こうしたメディア本来の役割を認識した戦略を練ってもらいたいと願っている。
社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)「プリンターズサークル」5月号へ寄稿]
広告業界にいると、よく尋ねられるのが、「普段の情報源と最近の関心事は何か」なのだが、筆者がしていることは、毎朝、日経新聞や主要Webニュースサイトやメールニュース、加えてRSSによる特定の企業情報ぐらいを斜め読みしている程度である。特別、業界の裏事情に詳しい知り合いやネットワークを好んで作るタイプでもない。ただ、自然に行っていることと言えば、一つひとつの情報を関連付けること。相当世間ずれしていなければ、企業がアクションを起こすに至る過程でだいたい何かしら影響を及ぼされた出来事がある。そこから派生したものが、結果としてニュースになってわれわれの元に届くわけだから、月並みながら、その事象を知るだけではなく、「なぜ、そうなったのか」を自分なりにその「因果関係」を整理して考える「癖」が付いているようだ。業務上こうした「癖」が「その後」を読む上でも有効に作用するわけであり、ビジネストークでは不可欠なものとなる。学問の世界では“社会学”と呼ばれるのだが、こうした指向性が昨今、サービス業界においては大変薄れているように思える。ましてや、商品・サービスが多様化している広告市場では表 層的な部分だけを「調査」という名で切り取り、予測したところで本当にそのとおりになるかは大変疑問である。2月、電通から恒例の「日本の広告費2007年」が発表された。いきなり7兆円と前年から1兆円以上も増えてしまったわけだが、これまで「広告」として算入していなかった①屋外:屋外ビジョン ②交通:タクシー、空港 ③折込 ④DM ⑤フリーペーパー等々を加算し、ネット広告の制作費までを加えたとのこと。何だか怪しい話だ。
そもそも「メディア」をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌の「マス4媒体」とその他メディアと規定し、その4つ+その他一つで日本の広告費を算出してきた方法を、ネット広告を始めニューメディアが成長し、「その他」では済まされなくなり、その内訳を細分化してきたが、これまで算入していなかったものまで加え、2年以上さかのぼって発表されても何のための統計か、訳が分からなくなっている。これからの市場推移についても、単純にテレビ広告予算減少分がネット広告にシフトしたような話もおかしい。事実、先日ヤフージャパンの井上社長と会談した際も「そんなにもうかってない」ときっぱり言われていたのが象徴的だった。商品の定価や生産量が変わらない場合は、当然メーカーがその商品のマーケティングコストに掛けられる予算は変わらないハズが、削られたテレビ予算がどこに消えたのか把握できない情けない状況だ。ネット広告におけるアフィリエイト(成果報酬型)広告に至っては、モノによってはお金をいくら積まれても成果だけでは使い切れない状況にある業務も発生している始末。一方、今度は雑誌に目を向けてみると業界自体は確かにダウントレンドながら、起死回生の策であろう「付録」は、昔から児童向け「学習」誌の専売特許だったが、最近は女性誌にさまざまな“ふろく”=化粧品やファッション雑貨のサンプルが付いている。この料金は「雑誌広告」になるのだろうか? 広告企画を立てるのにメディアごとに予算を考えるのは全くナンセンスであり、まず大事なのは、「何をするための施策が今必要なのか」であり、その施策を判断する過程として、そもそもターゲットであるコンシューマーに対するインサイト(洞察)がどうで、それに対してどのようなアプローチが有効なのかを見極めることである。メディアの使い分けはその次の話であればよい。そのためにも“社会学”を戦略の視座として利用するのが得策だ。逆を言えば、自分の売りたい商材をこのロジックに乗せてしまえば何でも売れるということだ。お試しあれ。
社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)「プリンターズサークル」1月号へ寄稿]
http://www.jagat.or.jp/BOOKS/PCsale/saleindex.html
昨年、アサツー ディ・ケイはDRO(Direct Response=Optimization)(R)を提唱した。これは、広告主にとって優良顧客を獲得するための最適な方法を提供するサービスである。ここで言う最適とは、「クリエイティブ+メディア」の組み合わせによって、CPA(顧客獲得単価)が最も低いことを意味する。当然、広告主は効率の高い広告投下を求めるので、広告主主導で行われるこの活動は今年も当面継続するであろう。これに対し、最近Webメディア側で盛んに騒いでいるのが「行動ターゲティング(Behavioral=Targeting)」という広告手法だ。これは、自社サイトへ訪れるユーザーのネットサーフ行動を把握し、個々のユーザーにとって有益な広告や情報を掲示するというもの。例えば、検索サイトで「ペット 旅行」をキーワードで情報検索し、ECサイトでは「ドッグフード」を購入しているユーザーの行動履歴をメディア側で把握し、そのユーザーに「犬と一緒に泊れる宿」や「ペット保険」などの広告や情報を提供しようというものである。確かにこの場合、宿泊施設や保険会社からすれば、ニーズの高い見込み客とのマッチングが保障される。
しかしその反面、2000年に米国Double=Click社がプライバシー擁護団体からプライバシー侵害に当たるとして活動を停止させられた例があるように、メディア主導で行う手法にはまだ課題が残されている。一説によれば、奴隷制度の影響で、人に数字を刻印して管理することを「悪魔の仕業」として、米国に限らず、キリスト教文化圏は嫌うようだが、韓国のように背番号制(住基ネット)を敷いている国もある。そのへんは賛否両論がある。前述の例で、犬の飼い主が、銀座のグルメ情報を見ようとしたら、そのページに「犬のおむつ」の広告が掲示されてたらどうだろうか。
ユーザーは、必要な時に必要な情報が欲しいわけで、それも、ある程度信用のおけるサイト(相手)なら、自身の要求に沿って必要な自分の情報を開示してくれるものであり、例え履歴であっても本人の断りなしに収集されるのは気色が悪い。
少々話はCRM領域にそれるが、札幌市立大学の武邑教授が語られた「“一見さんお断り”の京都お茶屋に見る和製CRMテクノロジー」というのがある。つまり、客(ユーザー)を平等に扱うのではなく、なじみの客というよりは、店を好んで利用している客には、お店も放ってはおけないわけで、手厚く対応するのは日本の昔から行われている慣わしである。この客と店との関係において、当然、双方で暗黙の了解のように一定のルールが定められている。客の嗜好(しこう)や流儀、作法に合わせて店はその客に「最適な」おもてなしをする。それは接客する女将や店員だけでなく、客の来訪時に出迎える際も、「おいでやす」「おこしやす」を使い分けてほかの客には分からぬように、確実に厨房にまで来店した客の情報を伝えるという凝りようだ。こうした関係を構築することこそ、まずはメディア側に必要だろうというのが筆者の考えである。活字媒体も同様であろう。
話を戻そう。20世紀末にあった「ワンto ワン マーケティング」という顧客一人ひとりとのコミュニケーションによるLTVの拡大化、そして昨年まで話題だった「ロングテール理論」、それら2つを実践し、成功した企業はどれだけあったのだろうか? 結局、この「個別対応」に疲弊してCPAの低下どころか業績自体の成長を見ないことを理由に、安直に「行動ターゲティング」に着目しても「3度目の正直」にはならないだろう。まずは、ユーザーの情報を段階的にでもユーザー自身から能動的にいかにすれば開示してもらえ、その気持ちに対しどうこたえることで関係を維持できるのかを再検討してもらいたい。
社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)「プリンターズサークル」9月号へ寄稿]
http://www.jagat.or.jp/BOOKS/PCsale/saleindex.html
アフィリエイト広告。Webサイト広告ならユーザーがクリックして広告主サイトへ飛び、そこで資料請求や商品購入など何らかのアクションを起こした際にその対価が発生する、いわゆる成果報酬型の広告手法である。広告主側からすれば、成果が出ない限りメディアへ支払いをする義務が発生しないので、やみくもにメディアの広告枠をその料金表(アドメニュー)に従って購入する必要もない。メディア側からすれば、いくらユーザー数、ビュー数が多くても、効果がなければ広告料を請求できないシビアな商取引だ。端から見ると、とても利に適ったビジネスモデルに見える。確かにそうだ。でも、今から5年前の2002年には35億円市場でしかなかった。それも実施したのはインターネット広告(Webと携帯)のみ。例えば、平面媒体のように紙代を含め印刷コストを回収するためには、純然たる広告収益で賄える限り、媒体社ではこの手法を受け入れてこなかった。ところが、アフィリエイトは昨年になって約500億円市場にまで急成長してしまった。
インターネット広告は、欧米も同様に急成長を続けているように語られてはいるものの実際の内訳は様変わりしている。一世を風靡(ふうび)したバナー広告やメール広告は衰退し、動画広告により何とか息を吹き返そうと必死な状況下で、このアフィリエイトは順風満帆な状況である。筆者の勤める広告会社でも昨年、当該領域を専門に扱う会社を創設した。この市場、そのまま年間130~150%で成長するとまで言われ、来年には早くも1000億円市場に到達すると予測するシンクタンクもある。が、筆者はそれ以上と予想している。注目すべきは、前述した理由でこの市場への参画を拒んでいた平面媒体が、フリーペーパーを中心にこの領域での収益確保をたくらみ始めたことだ。
昨今のフリーペーパーは、ABC公査や販売部数などのメディアデータ以上に掲載された情報や広告のレスポンスが極めて高い。そこであえてこれまでの既成概念を撤廃し、メディアパワーで勝負に出た結果、その答えがアフィリエイト広告の選択と思われる。一方では、広告枠が埋まらず、仕方なくゼロよりはマシと取り入れるメディアもあったが、成果も期待できないので広告主から敬遠されてしまい、ある程度の淘汰も始まっている。
筆者が知る限り、表のとおり現在日本には7つの大手・中堅アフィリエイト専門会社が存在する。彼らは、この追い風に乗って数字を伸ばした。さて、次の手は? 当然と言えば当然、テレビ、ラジオという電波媒体の取り込みだろうが、いささか難関だ。また、OOH(交通広告)、新聞折込、CTIなどクロスコミュニケーションによる複合技も考えられる。筆者も次の手を考え中だ。